2006-08-01から1ヶ月間の記事一覧

戦争見物(小磯文雄/飛鳥新社)

タイトルどおりの本。バックパッカーに毛の生えたような自称ジャーナリストが 世界の紛争地に出掛けていっては人様に迷惑を掛ける。こんなにいろいろな場所へ 足を踏み入れていながら写真もインタビューも大したものが一つもない。 実際、素人レベルではこの…

テレビCM崩壊(JOSEPH JAFFE/織田浩一・翔泳社)

なかなか本題が始まらず、イライラしつつ読み続け、結局最終ページまできてしまった。 特に目新しい話は出てこない。この程度ならネットで拾い集めた記事で書けそうだ。 タイトルも帯も大袈裟。誇大広告。マーケティング2.0をネタに一儲けというとこか。

日本書紀はなにを隠してきたか(遠山美都男/洋泉社)

「大化改新・クーデターの首謀者は誰か」「卑弥呼は個人名にあらず」・・・。 スキャンダラスな見出しがずらり。かなり刺激的な内容だとは思うが、 日本史の基礎知識がないのでどれほどの凄さか分らないのが悔しい。 聖徳太子虚構説なるものが存在するのも新…

世界のニュース 意外なウラがわかる本(ロム・インターナショナル/こう書房)

全然ウラが書いてない。「儲かる奴がいるから戦争が起きる」程度の俗説・憶説のみ。 中学生向け。

既存企業vsドットコム企業(MARY MODAHL/碓井聡子/村田春代・ソフトバンク)

変化の激しいネットビジネス。6年も前の本を今あえて読むのも面白い。 なにしろこの本にはグーグルの名前が一度も出て来ないのだ。 既にヤフーやマイクロソフトがやってるんだから検索エンジンの開発なんてまるで無意味、 と警鐘を鳴らしていたりする。 ネ…

在日韓国人の終焉(鄭大均/文春新書)

問題点が簡潔に整理され、論旨も明快。文章がスラスラと頭に入っていく。 語り口は穏やかなのだが、言説のキレは非常に鋭い。新書としての完成度が高い。

プロ作家養成塾(若桜木虔/ベスト新書)

文章教室系の本で「添削前」より「添削後」の方が良くなっている例を見たことが無い。 この本もご他聞に漏れず。紋切り表現オンパレードのデコラティブな「添削後」。 読み進むほどに、書こうという気持ちが萎えていく。

「個」客革命(パトリシア・シーボルト/有賀裕子/翔泳社)

綿密な取材力に裏打ちされた、豊富なケーススタディ集。 ネットビジネスの世界的な動向がダイナミックに描かれており、読み応えがあるが、 今さら大発見のように「お客様は神様」と繰り返す姿にはビックリ。 彼らのマーケット事情と日本のそれとは根本からし…

PDの思想(PDの思想委員会/ラトルズ)

関係者には興味深いかもしれないが、一般読者には辛い内容。読者を楽しませるという視点の欠けた、内輪向けの文章。 ページデザインが単調で退屈。本を取り巻く気の重さ、黴臭さ。 中ではオリンパスのO-product、川崎和男の車椅子<CARNA>の項が唯一…

ライブマーケティング(博報堂研究開発局 田中双葉・小野彩/東洋経済新報社)

実例中心に、良くまとまっている。成功事例のほとんどがメガブランドのものではあるが。 なぜ海外のキャンペーンが面白いかといえば、受け入れるオーディエンスの質が高いからである。 営業からR&Dへ転出した田中氏の経歴が興味深い。

遊牧民から見た世界史(杉山正明/日経ビジネス文庫)

労作。西欧中心の世界史を学ばされてきた頭を、脱洗脳するのにうってつけの書。 「アメリカには歴史が無い」と苦虫を噛み潰す欧州も、19世紀後半までは世界史上の辺境に過ぎなかった。 そもそも「教科書の世界史」自体が50年程度の歴史しかないのだ。疑…