2010-09-01から1ヶ月間の記事一覧

疲れない体をつくる免疫力(安保徹/知的生きかた文庫)

交感神経と副交感神経の棲み分けが、いまいちよく分からない。取りあえず、シャワーでなく風呂に浸かること、玄米食にすること、軽い症状なら薬に頼らず放って置くこと 、あたりを実践してみるか。

ファイテンの謎(魔法の首輪研究会/角川書店)

ファイテンのPR本ではあるのだが、読み物として非常に面白くできている。読者の疑問をうまく先取りしながら、考えられる限りほぼすべての取材先に当たり、謎解きを進めて飽きさせない。企業と出版社が綿密に打ち合わせた上でゴーサインが出ているのだとして…

著作権の世紀(福井健策/集英社新書)

恥知らずな中国が日本のブランド名を勝手に商標登録し、第2、第3のgoogle booksが総取りを仕掛けてくる。著作権とは、守りではなく攻めのスタンスで考える時代なのだと思う。相変わらず硬直化し、ちまちまと調整型の議論に終始する日本の現況には冷や汗が…

マインド・タイム(ベンジャミン・リベット、下條信輔訳/岩波書店)

我々が「何かをしよう」と意識する0.5秒前に、すでに脳は起動し意思決定を済ませている???一見エセ科学としか思えないこの仮説は、完全無欠の科学実証主義によって導き出された「事実」なのだ。まるで禁断の書を開くような知的興奮。人に話さずにはいられ…

lateral thinking(edward de bono/penguin books)

図形パズル的思考法とでも言ったらいいか。ややもすると内容がクイズっぽく、実務に役立つかどうかは疑問だが、方法論としてはなかなか面白い。小難しい事をこれだけ平易な英文で語れることに一番感心する。

クラウド化する世界(ニコラス・G・カー、村上彩訳/翔泳社)

原題は「THE BIG SWITCH」。ITによる社会構造の変化全般がテーマで、クラウドだけに話を絞っているわけではない。産業の発展モデルとして、電力とインターネットの間にうまい類似点を見いだした前半は面白いが、後半は「フラット化する社会」と重なるところ…

集落の教え100(原広司/彰国社)

世界各地の様々な住形態の事例を、100のテーマに沿って分類し、論考を加えた「空間デザイン論」の白眉。神の指令のような短いフレーズを、哲学的筆致で静かに解説していくスタイルは、さながら聖典の解読書といった趣きだ。深遠なる哲学的知性が採集した…

simplicity(edward de bono/penguin books)

ペンギンブックスから再発された、エドワード・デ・ボノの著作シリーズ。このカバーデザインが秀逸で、全巻揃えたくなるような「引き」がある。 発想法といえば日本ではいまだに「思考の整理学」をタネ本にした、お手軽でテクニカルなガイドブックみたいなも…

ユダヤ人大富豪の教え(本田健/だいわ文庫)

ビジネス版「アルケミスト」と思って読めば、多少の眉唾っぽさは許してしまえる。純真ではあるが、常識的な判断力は失わない主人公(著者)の人物造形が、オカルト化をうまく防いでいる。セミナー商法の方法論を徹底研究の末書きました、といった匂いは感じ…

ジョージ・ブッシュが日本を救った(高山正之/新潮社)

「はじめに」の耄碌ぶりに一抹の不安を覚えるが、本編以降はその不安も見事に吹き飛ぶ。諧謔精神に富んだ痛快な筆致。知的な毒。ばかりでなく深い余韻を残す感動的なコラムも差し挟む。まさに匠の技。いまや絶滅危惧種ではあるが。