2008-01-01から1年間の記事一覧

論理思考の鍛え方(小林公夫/講談社現代新書)

数学的パズルを楽しみながら、能力開発の枢要を学べる良書。

現代アートビジネス(小山登美夫/アスキー新書)

村上隆や奈良美智を世界に売り込んだ、有名ギャラリストのエッセー。これを読む限りでは、アートバブルの拝金主義的なイメージとは無縁の、美術を純粋に愛する誠実な人柄が伝わってきて好感が持てる。

芝生の復讐(リチャード・ブローティガン/新潮文庫)

なんとなく村上春樹的な、軽い妄想感覚。途中まで、現代作家の作品だと思い込んで読んでいた。訳が素晴らしい。

フラット化する世界<上>(トーマス・フリードマン、伏見威蕃/日経経済新聞社)

通信テクノロジーの進化がもたらす、産業社会の大変革。怒濤の勢いで進む世界の「フラット化」を、多方面に渡る精力的な取材により余すところなく活写した、圧倒的スケールの書。アルビン・トフラー「第三の波」に比肩する、時代を揺るがすインパクト。

戦略の原点(清水勝彦/日経BP社)

いちいち納得しながら読んだはずなのだが・・・読了後すべて忘れている。マーケティング、この恐るべきブラックホール。

建築家は住宅で何を考えているのか(東京大学建築デザイン研究室/PHP新書)

3人の筆者が分担し、10のテーマに沿って現代住宅を紹介。建築学がこんなにも面白いのは、建築というものが森羅万象の縮図になっているからだと思う。ともかくも、建築は知的言語を要求する。住宅そのものよりも、筆者の論理構成と次々と繰り出される独特…

演技と演出(平田オリザ/講談社現代新書)

一見華やかな演劇の世界だが、誤った指導により人格の破綻をきたす若い役者も多いという。カルトと見分けがつかないような危ない劇団が結構存在するらしい。意外と怖いな、と思った。

タテ社会の人間関係(中根千枝/講談社現代新書)

日本社会の潜在的メカニズムを明らかにした古典的名著。世の中が怒濤のようにフラット化する現実にいると、懐かしさすら感じる。

日本テレビとCIA 発掘された「正力ファイル」(有馬哲夫/新潮社)

イラクでハリバートンあたりがインフラ利権を漁っているのと何ら変わらない所業が、占領後の日本でも行われていた。本書が扱うのは全国的な通信網建設に関わる部分だが、その他の分野でも様々な「仕込み」がなされたのは間違いない。それらが現在に至るまで…

一生使える「モノの言い方」(話題の達人倶楽部編/青春出版社)

マイナスをプラスに言い換えるのは、毒舌よりもはるかにハードルが高い。

やっぱりあぶない投資信託(水沢渓/三五館)

もっと早く読んでいれば・・・。

リスク下(ピーター・バーンスタイン/日経ビジネス文庫)

古今東西、様々な偉人たちによって確率論が進化してきたんですよね、と。だがこと株取引においては当たるも八卦、当たらぬも八卦なんですよね、と。何の足しにもならない本。

スティーブ・ジョブズ 偶像復活(ジェフリー・S・ヤング、ウィリアム・L・サイモン、井口耕二訳/東洋経済新報社)

読み終えるのが惜しかった。現代の叙事詩。

アンビエント・ドライヴァー(細野晴臣/中央公論新社)

細野さんにこれほどの文才があったとは知らなかったが、興味深かったのは彼の精神的・肉体的な「か弱さ」。あの飄々とした言動とは裏腹に、他人に対して過度に気を使う人であり、走ることが苦手で、いつも「救心」を携帯していたのだという。

リスク上(ピーター・バーンスタイン/日経ビジネス文庫)

訳が読みづらく、ひたすら退屈。金融工学なんて、巨大な幻想だと思う。

音楽ライターが書けなかった話(神舘和典/新潮新書)

戦メリに出演した坂本龍一が、ラッシュで見た自分の演技のひどさに驚愕し、自らの出演パートにだけこっそり音楽をつけてフォローした、など地味なこぼれ話が以外と面白い。

時速250kmのシャトルが見える(佐々木正人/光文社新書)

トップアスリートたちは、自分たちのプレー環境をどのように知覚しているのか。その驚くべき事実。

70円で飛行機に乗る方法(高城剛/宝島社新書)

某ビジネス雑誌に他の筆者が書いていた記事とほぼ同一の内容なのだが・・・?

戦後短編小説再発見18 夢と幻想の世界(講談社文芸文庫)

交渉テクニックを学べ!!(D・オリバー/ディスカヴァー)

要点をシンプルにまとめた、初心者向けシリーズの一冊。本棚に常備しておいて損はない。

Webキャンペーンのしかけ方(渡辺英輝他/インプレスジャパン)

「旬」な4人のwebディレクターが自らの作品を素材に、仕事への取り組み方や進め方などを語る。業界動向の最先端を把握するにはいい。だがこの時期が彼らのピークだったのではないかという気もする。いまさら「バイラル」でもないだろう。一過性のブームだっ…

コメント力(齋藤孝/ちくま文庫)

古今東西の名コメントに著者が寸評を加えていく。著者のコメント力を編集側が試しているような企画。

ビジョナリーカンパニー(ジェームズ・C・コリンズ、ジェリー・I・ポラス/日経BP出版センター)

複合的要因の集積であるはずの企業の業績を、化学実験の要領で単純比較できるわけがない。この本の唯一つのベネフィットは、経営者や起業家に「勇気を与える」という一点である。

この国の経済常識はウソばかり(トラスト立木/洋泉社)

リサイクルは資源のムダ使い(小若順一/講談社)

リサイクルに限らず、食料や水、化学物質などいわゆる消費者運動的なテーマを網羅し、これからの「正しいライフスタイル」を指南する。地道に消費者運動を続けてきた筆者ならではの、地に足の着いた知見と取材内容には強い説得力がある。タイトルに代表され…

壊れる日本人(柳田邦男/新潮文庫)

社会派ノンフィクションの老大家が、現代のケータイやネット依存に苦言を呈するのだが、その説得力のなさは凄い。まるで取材していないのだ。この程度の個人的な思いつきで物が書ける時代でもないだろう。引き際というものについて考えさせられる。

阿片王・満州の夜と霧(佐野眞一/新潮文庫)

常に水準の高い、読み応えあるノンフィクションを量産する恐るべき作家だと思う。だがこれまで取り上げてきた様々な対象に比べると、今回の人物はかなり「小物」であるような気がする。大げさな筆致で過剰に盛り上げようとすればするほど、主役・里見の人間…

iPhoneをつくった会社(大谷和利/アスキー新書)

コンピュータ業界、音楽業界、アニメーション業界ときて、ついにケータイ業界をも席巻。

iPodをつくった男(大谷和利/アスキー新書)

スティーブ・ジョブズ自体がキラー・コンテンツなのだ。

質問力 (齋藤孝/ちくま文庫)

軽い気持ちでつい手に取り、なんだか煙に巻かれたような感じで読み終える。キヨスク向きの本。