2007-06-01から1ヶ月間の記事一覧

地球温暖化の真実(住 明正/ウェッジ選書)

状況証拠で立件したが、決定的な証拠は見つかっていない。冤罪の可能性も大いにある。地球温暖化については、結局のところまだよく分かっていないのだ。ではエコブームとは一体何なのか。オカルトチックな集団ヒステリーともいえる。ひとつ面白かったのは「…

メディア・バイアス(松永和紀/光文社新書)

「あるある大事典」問題に端を発する、いやゆるニセ科学問題に対して具体的な例証を挙げ論考した良書。カバーする領域は広範で、相当のボリューム。業界寄りの発言が多い点、若干の疑念は残るが、取材に裏付けられた専門的な知識が論旨に大きな説得力を持た…

日本マスコミ「臆病」の構造(ベンジャミン・フルフォード/宝島社文庫)

サラリーマン化した日本のマスコミを厳しく指弾。だがそれはマスコミに限らない。この国はすべからく「なんちゃって」の国なのだ。それがこの外国人には分からないらしい。本気で巨悪に立ち向かおうとする姿は微笑ましくもある。

新版・現代ヤクザのウラ知識(溝口敦/講談社α文庫)

ヤクザといえども、我々と同じ人間。彼らの人間臭い日常を、愛情すら感じる筆致で描き出す。

新版・企業舎弟 闇の抗争(有森隆+グループK/講談社α文庫)

要するに「経済」こそが世の中を動かす根本原因ではないのか。ウラ事情を知れば知るほど、新聞やテレビが表層のみを伝える確信犯的な濾過システムであるように思えてくる。

日立・戦略広告に21世紀を読む(山田理英/産能大学出版部)

初版1993年。1行目にいきなり「これは日立の買い上げを目的とした本ではない」とあり、わざわざそんなことを書くのがいかにも胡散臭いと思っていたら、やはり歴代トップの名をズラズラ挙げて時の戦略を褒め称え、広告に対する外からの批判を「意図を読…

ビンタ本(監修・黒崎輝男/幻冬社)

IID世田谷ものづくり学校で行われている「スクーリング・パッド」の紹介本。デザイン、飲食という二つのジャンルから、旬な有名人講師たちを呼び集めた黒崎氏の手腕はさすがだが、講義の抜粋にほとんど読むべきところがない。短い引用は平凡だし、長い引…

無情の宰相 小泉純一郎 (松田 賢弥/講談社α文庫)

プライベートをほじくり出し、個人攻撃。「小泉よ、あなたは人間なのか」。書き手が熱くなればなるほど、読者はシラける。この作者、ある決定的なネタを握っていると思われるのだが、さすがにそれは表に出せないらしく、ギリギリまで核心に近づいてはサッと…