2010-01-01から1ヶ月間の記事一覧

売り方は類人猿が知っている(ルディー和子/日本経済新聞社)

マーケティングとは、一つの病理である。 近代合理主義の産物であるマーケティング理論は、あらゆる物事が「情」で動く日本社会にはそもそも馴染まない。「消費者=合理的存在」を前提とした理屈で、合理性とはほど遠い日本の消費者を動かそうとするから、い…

ブランドデザインが会社を救う!(ボブ・スリーヴァ/小学館)

著者が日本語で書いた原稿をほぼそのまま使っているのか。怪しげな日本語で語られる、考察とも呼べない稚拙な思いつきの数々。だが不思議と人物的に好感が持てる。GEのジャック・ウェルチの引用が良い。曰く「外のチェンジが社内のチェンジより早く進んでい…

究極の思考術(木山泰嗣/法学書院)

ロジカルシンキング系の本を読みあさるうち、この方法論はアイデアのない人間が理屈で説得するための道具だということが分かってきた。現実の会議で必要とされているのはアイデアであり、それがロジカルかどうかは二の次である。むしろ課題は自分のアイデア…

自分の意見が言えるようになる本(中川昌彦/実務教育出版)

この著者の「体系化能力」はあまりにも素晴らしい。漠然とした精神論を並べる類書はすべて捨ててしまおう。

39歳までに組織のリーダーになる(柴田励司/かんき出版)

管理職を目指す人たちへのアドバイスが主だが、時として経営者としての心構えまで語られるのが面白い。アラフォー世代のビジネスロードマップとして有益。

35歳までに必ずやるべきこと(重茂達/かんき出版)

年齢を明確に掲げたタイトルに、出版社のクレバーな戦略性を感じた。著者の経験を通して語られる至言の数々には強い説得力があり、年齢に関わらず再読したい気にさせる。著者が以前の仕事の関係者と分かり、感慨深いものがあった。

雑談がもっとラクにできる本(中川昌彦/実務教育出版)

雑談というコミュニケーション技法について、ここまでロジカルで体系的にまとめられた本を知らない。精神論的な類書とはまったく別物。素晴らしい。

日本辺境論(内田樹/新潮新書)

ルールをつくる欧米人。ルールに合わせる日本人。なるほど。何度も読み返したくなる卓見の宝庫。