2007-04-01から1ヶ月間の記事一覧

ブランド戦国時代(デイヴィッド・F・ダレッサンドロ/早川書房)

CEOを務める生命保険会社ジョン・ハンコック・フィナンシャル・サービスの広告戦略を中心にしたブランド論。ブランド一般を語りつつ、結局やっていることは自己宣伝なのだが、個々の事例は面白い。表紙デザインがヒドすぎる。

わが人生記(渡邉恒雄/中公新書ラクレ)

「回顧録」後のプロ野球問題、小泉政権に対するコラム、闘病記などをまとめたもの。筆致がずいぶん穏やかで、闘病記については詩的ですらある。老いたのか。それとも自らを美化する戦略か。

子どもに「本当の自身」をつける親のひと言(星一郎/日本文芸社)

子どもが前向きになるための物の言い方を、具体例に基づいて分かりやすく指南。一つ一つの言葉に納得性が高い。だが、読み進めるにしたがって「一概にそうは言えないのでは?」「どちらでもいいのでは?」という例も多くなってくる。結構矛盾した内容も多い…

図解「人脈力」の作り方(内田雅章/講談社+α文庫)

著者は30代半ばの若きベンチャー企業家。ヒルズ系のうさんくさい経営者たちの間を回遊しつつ、「人たらし」の性格を最大限に発揮して独自の人脈を形成しているらしい。そのテクニックよりも、全編に溢れるなんともバブリーな彼らの生態を知るための本。ご…

渡邉恒雄回顧録(御厨貴/中公文庫)

人間としてのスケールが巨大。怪物。歩んできた歴史がすでにして伝説的。人間の運命は予め決定されているとしか思えない。以前読んだ批判本の内容がみみっちく思えてしまう。

欺瞞の外交(ジョン・コールマン/太田龍訳・雷韻出版)

「300人委員会」云々を抜きにすれば、意外にも真っ当な国際関係論になっている。アメリカとイギリスが世界中で展開してきた数々の謀略を、納得性の高い情報を駆使しながら暴露していく。陰謀論にありがちな論理の飛躍はほとんど見られず、筆致は冷静であ…

人間発見 私の経営哲学(日経ビジネス文庫)

日々の業務に何か生かせるものがないか。そんな視点でこの手の本を買うのが虚しく思えてきた。彼らの「経営哲学」なるものは、要は成功者の「結果論」である。逆算は不可能なのだ。

オフレコ!別冊小泉官邸の真実(アスコム)

そもそも田原総一朗とは何者なのか。いかにも権力側に擦り寄ったこの企画。読み物としては面白い。非常にレベルの高い雑談。

光のドラマツルギー(飯島洋一/青土社)

20世紀の建築史を独自の視点から概観する。ナチのパートが非常に面白く、ヒトラーとシュペアーが作り上げたメガロマニアな建築群に圧倒される。要再読。

困った親への対処法!(尾木直樹篇/教育開発研究所)

校長・教頭向けの危機管理マニュアル。ケーススタディが圧倒的にリアル。次から次へと登場する、信じられないようなダメ親たちに翻弄される教職者の苦悩。親が読むことを想定していないのか、ダメだしが強烈で冷や冷やする。この内部文書的な書籍を一般の書…