2010-07-01から1ヶ月間の記事一覧

<映画の見方>がわかる本(町山智浩/洋泉社)

「2001年宇宙の旅」「イージー・ライダー」「猿の惑星」「時計じかけのオレンジ」など、60〜70年代の名画にまつわる映画オタク的なトリビア集。周辺資料をいくら掻き集めても映画製作の真相に辿り着くことなんか不可能なわけで、まあ茶飲み話のネタ…

そんなんじゃクチコミしないよ。(河野武/技術評論社)

言ってることは正しいが、議論が稚拙。ここからは何も生まれない。ネット系代理店(?)に騙されたクライアントが、この著者のセミナーにカネを払って脱洗脳されたとしても、さてどう売るか?というアイデアは誰も教えてくれない。

競売ナンバー49の叫び(トマス・ピンチョン、志村正雄/ちくま文庫)

初トマス・ピンチョンは、訳文で読むことの限界を感じて終了。だいぶ読み飛ばしてしまった。翻訳を参照しつつ原著で読むべきところだろうが、文学的教養に乏しいからどのみち楽しめない。我々凡人にはトマス・ピンチョンは永久に「読めない」のだと思う。同…

スタバではグランデを買え!(吉本佳生/ダイヤモンド社)

全篇、机上の空論。タイトルとカバーデザインだけで売れてしまう本があるのか。

パックマンのゲーム学入門(岩谷徹/エンターブレイン)

ゲーム史に残る傑作「パックマン」の生みの親が語るゲーム論。初版2005年とは信じられない古色蒼然とした思い出話が大半だが、ゲームの神髄を知り尽くした者にしか分からない卓見も随所に溢れ、「最近のクリエイターは遊びからではなく、ゲームから入っ…

キズナのマーケティング(池田紀行/アスキー新書)

「明日の広告」「戦略PR」「使ってもらえる広告」・・・広告系マーケティング本で良書を連発するアスキー新書に、またひとつ新たな名作が。ソーシャルメディア系の企画を立案するなら、ぜひとも教科書的に押さえておきたい一冊。トレンドに疑念を抱きつつ、…

デザイン思考が世界を変える イノベーションを導く新しい考え方(ティム・ブラウン、千葉敏生/ハワカワ新書)

プロダクトデザインからソーシャルデザインへ。デザイン・ファームIDEOのトップ自らが語る「デザイン思考」の神髄。自社案件以外の知見は、ありきたりの言説で独創性に欠く。デザイナーが「ビジネス的」に語ろうと一生懸命背伸びしている感じだが、新たなク…

夢を実現する戦略ノート(ジョン・C・マクスウェル、齋藤孝訳/知的生きかた文庫)

どうも内容に見覚えがあると思ったら、年初に原書で読んでいた。あの名著も日本のビジネス文庫になると、こうも覇気を奪われ、下品になるのか。原書とはまるで別物、ジャンク品である。

トポロジー(野口廣/ちくま学芸文庫)

何ページ目でギブアップするか。戯れに読んでみたが、40ページ目で挫折(苦笑)。それなりに社会経験を積んだ今なら、数学も面白く感じるのでは・・・淡い期待が完膚なきまで粉砕される。

われわれはなぜ死ぬのか(柳澤桂子/ちくま文庫)

素材は面白いのだが、専門領域に入り込み、延々と難解なページが続くなど、編集がアンバランス。図表くらいはつけて欲しかった。生物学を題材にした文学作品と考えれば腑に落ちる。

<満州>の歴史(小林英夫/講談社現代新書)

今となってはとても信じられない、まるで別世界のような、主体性のあるニッポン。

佐藤可士和の超整理術(佐藤可士和/日本経済新聞出版社 )

理屈ばかりのテクニカルな本かと思ったら、プロジェクトの制作過程を語り尽くした生っぽい本だった。外見とは裏腹に、悩みや迷いも率直に明かしているところが良い。以前仕事したときにも感じたが、この人の持ち味は子供のように単純な思考回路。おそらくア…

ブランドの達人(ブランドデータバンク/ソフトバンククリエイティブ )

このあまりにも笑える類型。発想自体がバブル時代の遺物。

「自分ごと」だと人は動く 情報がスルーされる時代のマーケティング(博報堂DYグループエンゲージメント研究会/ダイヤモンド社 )

近頃の企画書にやたらと溢れるキーワード「自分ごと」の原典(たぶん)。前段でこの話をされたら、つまらないクリエイティブでも採用は確実。博報堂のプレテゲット率の源泉。