2011-10-01から1ヶ月間の記事一覧

 国際貢献のウソ(伊勢崎堅治/ちくまプリマー新書)

誰も反論できないような叩き上げの経験値。説得力100%なのだが、近頃の草食系ボランティアの人たちは少し引いてしまうかも知れない。

 つながり(ニコラス・A・クリスタキス、ジェイムズ・H・ファウラー、鬼澤忍訳/講談社)

ネットワーク理論の眉唾っぽさは相変わらず。

 夜中に犬に起こった奇妙な事件(マーク・ハッドン、小尾芙佐訳/早川書房)

サヴァン症候群の少年に乗り移ったかのような圧倒的な読書体験。比較的平凡なストーリーよりも、このバーチャル体験を楽しむべきもの。スピルバーグの映画と近い発想。

 音の風景とは何か(山岸美穂、山岸健/NHKブックス)

比較的古い本だが、サウンドスケープ学の入門書として非常に高い完成度。

 数学的にありえない 下(アダム・ファウアー、矢口誠訳/文春文庫)

ジャンルを横断した膨大なアイデアや知見に満ちあふれた、良質な小説の雛形。

 数学的にありえない 上(アダム・ファウアー、矢口誠訳/文春文庫)

映画「ソルト」的なサスペンスに確率論、量子論、東洋思想などミックスした、ジェットコースター・ノベル。いまだかつてない読書体験に興奮。

 伝える本(山本高史/ダイヤモンド社)

スポンサーの誰よりも執拗に考え続け、ある種の凄みをちらつかせ、わずかな語数の言葉を押し売る。・・・というイメージが沸いてしまったが。当たらずとも遠からずか。コピーライターの独善的な小論。