表徴の帝国(ロラン・バルト/ちくま学芸文庫)

erevan2009-07-29

文楽や生け花はまだしも、すき焼きや天ぷらまで詩的に讃えられると、もはやギャグとしか思えない。著者は、強烈な洒落を効かせただけではないのか?インテリの余興として。ご高閲をありがたく拝聴する日本人を、内心小馬鹿にして。芭蕉や蕪村の俳句を俎上に載せるが、逐語的な理解で詩情が丸ごと抜け落ちているのも凄い。