松岡利勝と「美しい日本」(長谷川 熙/朝日新聞社)

erevan2009-02-24

自らの取材力の限界を、わざわざカミングアウトする珍しいジャーナリスト。誠実であろうとする態度が、時に度を越している。「ここは直接取材していないのでよく分からない」の連発では、読者として心もとない。危険度の高いテーマを扱っているが、暗部に踏み込んだとまでは到底言えず、全体的に”基礎資料”といった感。プロフィールを見て驚いた。07年の出版当時、著者は74歳である。