偽善エコロジー(武田邦彦/幻冬舎新書)

erevan2008-06-11

世の軽薄なエコロジーブームに冷や水を浴びせる反骨の書。だが脇が甘い。素人目に見ても疑わしい論理多数。わざと袋叩きになり、議論を長引かせ、「反エコロジー」で食っていこうという出版社の狙いか。それはともかく、一見リベラルなエコロジー運動が「利権の温床」と糾弾される様は、左翼同士の内ゲバのようで面白い。独自データの多さを”オリジナリティの高さ”と言い切る堅物の著者を、なんだか応援したくなってくる。