アメリカンランドスケープの思想(都田徹・中瀬勲/鹿島出版会)

巨匠と呼ばれる5人のランドスケープ・アーキテクツへのインタビュー集。大半はすでに老境に差し掛かっており、人間的な奥行きと深い思想性に裏打ちされた円熟味のある発言が楽しめる。惜しむべきはあまりにも生硬な訳。誤訳も相当含まれている気がする。図版のキャプションもそっけない。全面的に翻訳をやり直し、カーサ・ブルータスのスタッフにでもリ・デザインさせたら素晴らしく面白い本になると思う。15年以上も前に出版されたものなので、このジャンルのその後の変遷を知りたくなった。