ぶらんこ乗り (いしいしんじ/新潮文庫)

erevan2007-10-08

学級文庫には必ず入っていそうな小説だが、子どもたちにはあまりウケないような気がする。なんとなく、クラスで一番作文のうまいやつが書いたような内容というか。要するに作り手の自意識が過剰に前に出ているのだ。「現代の童話」のような顔つきをしているが、実に不純物が多い。このあたり、奈良美智と共通する。読み手を選ぶ内容。薄い本だが読みきるのに相当の時間を要した。