心変わり(ミシェル・ビュトール、清水徹訳/岩波文庫)

erevan2009-10-16

パリ発ローマ行きの列車内で、様々な思考をめぐらす男の意識の流れを、2人称によって描いた独創的な作品。「時間割」のようなストーリー性はないが、小説というジャンルの実験性を存分に味わえる、これもまた一つの傑作だと思う。現在流通しているビュトール作品があまりに少なすぎる。ぜひ再発して欲しいものだ。