コインロッカー・ベイビーズ<上>(村上龍/講談社文庫)

erevan2009-08-11

小説でしか表現し得ない娯楽大作。荒唐無稽、マンガ的な話でありながら、シラけさせずに読ませ切る力量には恐るべきものがある。ストーリーとは直接関係ない、壊れた人間たちの描写が圧倒的にリアル。一体この作家はどんな世界を見て生きてきたのか。10代でこれを読んでしまったら、その後の人生は大きく変わるだろう。いまだ精神に強い影響力を及ぼす、危険な毒性物質。小説そのものが「ダチュラ」。