闇に消えたダイヤモンド 自民党と財界の腐食をつくった「児玉資金の謎」(立石勝規/講談社α文庫)

erevan2009-07-07

戦後政治の闇に根を伸ばし、複雑に絡み合う奇怪な地下茎。その中枢である児玉資金の流れを追いながら、数々の事件の真相を暴いていく。何とも無骨な記者魂。久しぶりに取材物の醍醐味に酔う。オピニオン誌の相次ぐ廃刊。直接取材なしでもネットを漁れば本が書けてしまう時代。膨大な時間と手間を費やす硬派ジャーナリズムは、早晩絶滅してしまうのだろうか。