世界恐慌という仕組みを操るロックフェラー(菊川征司/5次元文庫)

erevan2009-06-29

事実の隙間を怪しげな断片情報と妄想で塗り固めたハリボテチックな虚構。例えば禁酒法の制定は、石油の需要増を狙うロックフェラーが、自動車用アルコールをガソリンに切り替えさせるために画策したものなのだそうだ。筋書きの強引な陰謀論を展開しては、ロックフェラーの遠大な計画性とやらに大げさに驚いてみせる。娯楽作品と割り切るにしても、あまりにバカバカしい論理の飛躍。ヒマ人の書いたヒマ人向けの本てとこか。ごく一部、ためになるところもある。超党派外交問題評議会なるものがアメリカの対外政策を動かしていることとか。