マゾヒスティック・ランドスケープ(ladscape explorer/学芸出版社)

erevan2009-03-23

赤瀬川原平トマソン”のアカデミック版といったらいいか。一般人による生活環境の改変事例を、フィールドワーク的な手法で採集、解説を加えた研究報告書。方向性は深澤直人原研哉的なものだが、硬派なアカデミズムを標榜している割に、各パートの表現スタイルが卑近に過ぎ、どっちつかずの不整合感を引き起こしている。執筆陣の力量に落差があり過ぎ、読むに耐えない部分も。この内容をマガジンハウスが再編集すれば、かなりの売れ筋になるんじゃないか、と惜しい気がする。気負いばかりが空回りして,少々痛々しいところもあり。