東京チャイニーズ(森田靖郎/講談社文庫)

中国人による密航ビジネスの実態をリアルに取材。馳星周の「不夜城」的な内容を期待したが、思いのほか地味な話だった。だがこれはこれで面白い。以前大久保に住んでいたので情景がことのほかリアルに感じられるせいかも知れない。それだけに、変に小説仕立てにする必要はなかった。話がウソっぽくなるだけ。紙幅を稼ぐためか、同じフレーズが何度か繰り返される。